用語集 — ツギノテ。FUNGLOSSARY
用語集。
記事に出てくる言葉や、掘り下げた雑学の要点を、できるだけやさしく、正確にまとめます。由来・語源には諸説あるものも多いので、定説・有力説・俗説を区別して示します。
イグノーベル賞
IG NOBEL PRIZE
1991年に雑誌『Annals of Improbable Research』の編集者マーク・エイブラハムズが創設した賞。「まず人を笑わせ、そして考えさせる」研究に贈られ、悪ふざけや駄作を選んで嘲笑する賞ではない。1995年からはハーバード大学で毎年授与されてきた。トーストがバターの面から落ちる力学を解明した研究も1996年に物理学賞を受けている。
調和級数
HARMONIC SERIES
1+2分の1+3分の1+4分の1+……と、整数の逆数を順に足していく足し算。足す数はどんどん小さくなるのに、合計は上限を持たずいくらでも大きくなる(発散する)。14世紀の哲学者ニコル・オレームが示したとされる証明は単純で、3分の1と4分の1で2分の1以上、5分の1から8分の1までの4つでやはり2分の1以上、次の8つも2分の1以上、と束にして比べると、2分の1を無限個足す形に化ける。ただし伸び方は極端に遅い。最初のn項までの合計はnの自然対数に0.5772(オイラー=マスケローニ定数)を足したあたりへ落ち着くので、合計を1増やすには項数をおよそ2.72倍にしなければならない。合計が10を超えるのは12,367項め、20を超えるのは2億7,240万項めあたりになる。積み木やコインをテーブルの端から1段1枚でずらして重ねたときにはみ出せる長さは、積み木の長さを1として、ちょうどこの合計の半分。4枚で24分の25、31枚で約2.01、227枚で約3.00。「無限に大きくなる」と「実用の範囲ではほとんど伸びない」が同じ式に同居している。名前の「調和」は音楽に由来し、弦の長さを2分の1、3分の1にすると倍音の関係になることから来ている。なお分母を2乗した1+4分の1+9分の1+……は発散せず、6分の円周率の2乗(約1.645)に収束する。
鳩の巣原理
PIGEONHOLE PRINCIPLE
巣が10個しかないところに鳩が11羽入れば、どこかの巣には2羽以上いる、という言い切り。整えると「n個の入れ物にn+1個以上のものを入れると、少なくとも1つの入れ物には2個以上が入る」。当たり前に聞こえるが、中身を一つずつ確かめなくても「必ずそうなる」と言えるのが取り柄で、組み合わせ論の証明では最初のほうに出てくる道具になっている。引き出しに見立てて抽斗原理、19世紀の数学者ディリクレの名からディリクレの箱入れ原理とも呼ばれる。一般形は、n個の入れ物にm個のものを入れるなら、どれかの入れ物には m÷n 以上(端数は切り上げ)が入っている、と述べる。色柄の違う靴下が10種類×2枚で20枚混ざっている引き出しから見ずに引くと、11枚めでは必ずどこかがそろう、という言い方はこれそのもの。ただし保証するのは最悪の場合だけで、平均が知りたいときには使えない。10枚で止めると「10種類から1枚ずつ」という配り方があり得るので、そろわない可能性が残る。英語の pigeonhole は伝書鳩の巣箱と書類を仕分ける仕切り棚の両方を指し、ディリクレ自身は1834年に Schubfachprinzip(引き出しの原理)という語で用いていた。鳩の比喩がいつ定着したかについては諸説あり、初出は確認できていない。
オステンション
OSTENSION
既にある言い伝えを裏づけるために作られた偽の証拠が、その言い伝えの受け取られ方を変えてしまう現象を指す民俗学の言葉。ややこしいのは、証拠が偽物だと分かったあとも効果が残る点にある。写真が合成だと判明しても、それを一度見た人の頭のなかでは、その伝説の姿かたちが更新されている。証拠は取り下げられ、伝説だけが伸びる。UFOの写真、ネス湖の怪物の写真、心霊写真は、おおむねこの枠で説明される。もうひとつの特徴が作り手の動機で、偽物を作る理由は「人を騙したい」だけではなく、本人が信じているから証拠を作る場合がある。1917年から1920年にかけて英国ヨークシャーのコティングリーで撮影された妖精の写真がその例に挙げられ、撮った少女の一人は生涯にわたり、妖精は本当に見たのであって写真はその記念に作ったものだと語り続けた。この写真をシャーロック・ホームズの作者が本物と判定したことも、あわせてよく引かれる。1991年に英国で畑の円を作っていた二人組が名乗り出て道具まで明かしたあとも、円の報告が続いていることや、ネス湖の「外科医の写真」が作り物だと明かされたあとにその写真のほうが怪物の姿として定着したことも、同じ構図で説明される。噂の中身の真偽を決めるより、誰がいつ何を持ち出したかを追うほうが、確かめられる範囲は広くなる。
既存不適格
KIZON-FUTEKIKAKU
建てたときの基準には合っていたのに、そのあとルールのほうが変わったせいで、いまの基準に合わなくなった建物や設備の状態。違反ではない。建築のルールは事故が起きるたびに厳しくなるが、変わるたびに全国の建物を作り直すわけにはいかないので、建築基準法第3条第2項が「法令が変わった時点ですでに建っているものには改正後の規定を適用しない」と定めている。適用されないので違反にならず、「違反建築物」とは別の枠がはじめから用意されている形になる。ただし免除は永続しない。増築などをすると原則として現行規定が遡って適用され、どこまで遡らせるかの範囲は同法第86条の7が定める(一定規模以下の増築なら既存部分には及ばない、など)。放っておくかぎり古いままでよく、いじった瞬間に新しい基準の側へ引き寄せられる設計。エレベーターやエスカレーターの定期検査では判定の名前としてそのまま使われ、検査結果に「要是正(既存不適格)」と書かれた場合、日本エレベーター協会の説明では「最新の法令の規定に適合していないことを示しており、遡及されるものではありません」という意味になる。2024年4月に義務化されたエスカレーターのハンドレール停止検出装置も、それ以前に着工した機械には義務が掛からないが、付いていなければこの判定が付く。
約物
YAKUMONO
句読点・括弧・中黒・ダッシュ・三点リーダのように、文字ではないけれど文章を組むために使う記号の総称。印刷と組版の現場の言い方で、文字が言葉そのものを表すのに対し、約物は言葉の切れ目や関係を表す。声で読み上げると多くが消えるのに、消すと意味が変わる。日本語の活字は原則として正方形の枠に収まる設計なので、約物も同じ全角の枠を持つ。そのため「」や。が続くと記号のまわりの空きが並んで目立ち、組版では詰めて組むのが普通になっている。行頭に句点や閉じ括弧を置かない、行末に開き括弧を置かないという扱いは禁則処理と呼ばれ、日本工業規格「日本語文書の組版方法」(JIS X 4051)が方法を定めている。込み入っているのは、同じ記号に欧文用の形と和文用の形が別に用意されている場合がある点。ダッシュがその例で、フォントの規格 Adobe-Japan1 では欧文約物形状のダッシュが U+2014 EM DASH、和文約物形状のダッシュが U+2015 HORIZONTAL BAR に対応する。見た目のよく似た横棒が実装によって別の文字コードに割り当てられ、これが環境をまたいだときの文字化けの原因になる。出所の分からない字が規格に入った幽霊文字とは逆で、出所のはっきりした記号が二重に登録された結果である。なお em ダッシュ・en ダッシュという名前は活字の m と n の幅に由来し、記号の意味ではなく寸法から付いた呼び名。約物という語そのものの由来については、確かな説明を確認できていない。
ヘッドライニーズ
HEADLINESE
新聞の見出しの中でだけ使われる、圧縮された書き方のこと。決められた横幅に情報を収める必要があるため、英語では冠詞(a・an・the)とbe動詞がほとんど落ち、動詞も consider ではなく eye、investigate ではなく probe、criticize ではなく slam というように、同じ意味なら文字数の少ない語が選ばれる。本文で同じ書き方をすると読みにくいので、見出しの中だけで通用する方言に近い。この文体には副作用があり、本文には存在しない短い言い換えが、見出しの中で新しく組み立てられることがある。読者は見出しを毎日目にするため、元の長い言い方より先にそちらを覚え、やがて日常語になる。1947年に「空飛ぶ円盤(flying saucer)」の2語がそろって最初に現れたのが記事の本文ではなく見出しだったのも、この構造で説明がつく。当時の記事は目撃された物体を “nine saucer-like objects” と書いており、見出しに収めるには長すぎた。日本語の見出しでも同じ処理は起きていて、助詞を落とす、長い組織名や制度名を略語に置き換える、といった圧縮の結果、略語のほうが定着して正式名称が読めなくなる例は珍しくない。活版の時代は1行に入る文字数が動かせず、意味と字数を同時に合わせる見出し係は専門職だった。ただし圧縮しすぎると二通りに読める見出しができるため、英語圏では定期的に笑いの種になっている。
オイラー閉路
EULERIAN CIRCUIT
図形のすべての線をちょうど1回ずつ通って、出発点に戻ってくる道すじ。いわゆる一筆書きのうち、始めた場所で終わるもの。点と線でできた図(グラフ)で、ある点から出ている線の本数を次数といい、オイラー閉路があるかどうかはこの次数だけで決まる。条件は、線が全体としてひとつながりであることと、すべての点の次数が偶数であること。理屈は単純で、閉路のなかではある点に入ったら必ず出ていくため、線が2本ずつ対で消費される。ひとつでも奇数の点があれば辻褄が合わない。戻ってこなくてよい一本道(オイラー路)なら条件はゆるみ、次数が奇数の点がちょうど2つまでは引ける。その2点が始点と終点になる。奇数の点が4つ、6つと増えると、その半分の本数に分けるしかない。示したのはレオンハルト・オイラーで、1736年の論文「Solutio problematis ad geometriam situs pertinentis」に出てくる。プロイセンのケーニヒスベルクにかかる7つの橋をそれぞれ1回ずつ渡って戻れるか、という街の言い伝えが題材で、答えは「渡れない」。橋の並び方を細かく調べる代わりに、陸地を点・橋を線に置き換えて次数だけを見た点が新しく、グラフ理論と位相幾何の最初の論文として扱われている。ドミノを端の数を合わせて全部つなぎ、輪にできるかどうかも同じ判定で決まる。
リミナリティ
LIMINALITY
儀礼のなかで、もう前の身分ではなく、まだ次の身分でもない、宙づりの時間を指す人類学の概念。語源はラテン語の limen(敷居)で、部屋の内でも外でもない、またいでいる途中の場所を意味する。フランスで活動した民族学者アルノルト・ファン・ヘネップ(1873〜1957)が1909年の『通過儀礼(Les rites de passage)』で、成人・結婚・葬送のように身分が移る際の儀礼を分離・過渡・再統合の3段に整理し、その真ん中を過渡=リミナルと呼んだ。高校を出た人がもう高校生ではなく、まだ大学生でもない時間がこれにあたる。この整理は長く注目されず、1960年代にヴィクター・ターナーが引き直したことで人類学の外へ広がった(英訳版の刊行は1960年)。2019年5月、匿名掲示板に投稿された廊下の写真と短い作り話をきっかけに、無人の空間を写した画像が「リミナルスペース」と呼ばれるようになり、以後は場所そのものを指す語としても使われている。もとは人の状態を指す語で、場所の話ではなかった点が、ネットでの用法との大きな違い。
オクトソープ
OCTOTHORPE
記号「#」に付けられた呼び名の一つ。1960年代、米国のベル研究所がプッシュ式電話(トーン式ダイヤル)を開発した際、数字10個を縦4段・横3列に並べると下段が2つ余ったため * と # を加えた。* は「スター」と呼ぶことに決めたが、# にはすでにナンバーサイン、パウンド、ハッシュなど複数の呼び名が流通しており、電話で読み上げても通じる保証がなかった。そこで紛れのない新しい名前として作られたとされる。octo が8を指し、記号の端から出ている線の本数と一致する点は争われていない。争われているのは後半で、語誌研究者マイケル・クィニオンによれば説は少なくとも5つある——①18世紀の英国の慈善家ジェームズ・エドワード・オグルソープの姓から(アメリカン・ヘリテージ辞典)、②古ノルド語で村を意味する thorp から「8つの畑に囲まれた村」に見立てた洒落、③1995年のラルフ・カールセンのメモが伝える、技師ドン・マクファーソンが陸上選手ジム・ソープにちなんで付けたとする話、④2006年のダグラス・A・カーが書いた、もとは octatherp というジョーク語だったとする話、⑤そもそも octothorn・octalthorp・octatherp と綴りが揺れているという指摘。いずれにも同時代の裏づけはなく、活字での初出は1974年。国際規格の文書に言及されて半ば公式の地位は得たが、日常の呼び名としては定着せず、作った当人たちも普段は使わなかったと伝えられる。なお1989年には国際標準化機関の一つが # の公式名を「スクエア」と定めており、英国のBTは今もその語で案内している。
検出力
STATISTICAL POWER
探している差が本当に存在するとき、それを統計的に「ある」と検出できる確率。実験や調査の計画では、①見つけたい差の大きさ、②間違って「差がある」と言ってしまう確率の上限(有意水準。慣例は5%)、③この検出力(慣例は80%か90%)の3つを決めて、必要な回数(標本の大きさ)を逆算するために使う。肝は、見つけたい差が小さくなるほど必要な回数が急に膨らむこと。サイコロのある面が公平な16.67%ではなく16.88%の頻度で出る、という程度の偏りを片側5%・検出力90%で検出するには約27万投が必要で、「5か6が33.33%ではなく33.77%」という一回り大きい差なら約10万投で足りる(Zacariah Labby, CHANCE 22(4), 2009)。ここから実用的な読み方が一つ出てくる——回数の足りない調べ方で差が出なかったとしても、それは差がないことの証明にはならない。単に見つけられる目を持っていなかった可能性が残る。検出力を上げる手段は回数を増やすことだけではなく、測り方の精度を上げる、ばらつきの小さい条件で測るといった方法もある。
レトロニム
RETRONYM
後から現れたものと区別する必要が出たために、元からあったほうへ新しく付けられる呼び名。ラテン語の retro-(後ろへ)とギリシャ語由来の -onym(名前)からなる造語で、固定電話、アコースティックギター、天然芝、アナログ時計、フィルムカメラ、かたつむり便(snail mail)などが該当する。新しいものは短い名前を持って現れ、元からあったほうが修飾語を背負うという順番が特徴で、その修飾語を付けるのは発明者ではなく、区別する必要が生じた使う側である。活字での最も古い用例は1980年7月27日、ニューヨーク・タイムズ・マガジンに載ったウィリアム・サファイアのコラム「On Language」で、題材はエレキギターの登場によって生まれた「アコースティックギター」だった。造語したのは言語学者ではなく、米国の公共ラジオNPRの社長フランク・マンキーウィッツ(1924〜2014)。同コラムでは「時代に取り残されないため、そして新しい語を退けるために、形容詞を背負うことになった名詞」と定義されている。本人が最初に気づいた例は、野球場に人工芝が入りはじめた頃の「natural grass(天然芝)」。そのものの性質ではなく、既定が入れ替わった時期を示す記録として読める語で、「対面」「紙の本」「有人レジ」も同じ形。なお「レトロニム」自身は古い側へ付けられた名前ではないため、レトロニムには当たらない。
ミナート共鳴
MINNAERT RESONANCE
水中にできた空気の泡が、自分の大きさで決まった振動数で伸び縮みして音を出す現象。やわらかいバネ(縮みやすい空気)に重り(重い水)が付いた振動系として振る舞い、振動数は泡の直径に反比例する——小さい泡は高く、大きい泡は低く鳴る。オランダの天文学者マルセル・ミナート(1893〜1970)が1933年、London, Edinburgh, and Dublin Philosophical Magazine and Journal of Science 第16巻235ページの論文「On musical air bubbles and the sounds of running water」で、流れる水や落ちる水滴の音が泡の振動によるものだと指摘し、式を導いた。コップに水を注ぐ音、せせらぎ、雨が水面を打つ音の多くがこの共鳴で説明でき、私たちが「水の音」と思って聞いているものは、実際には水に巻き込まれた空気の音であることが多い。1989年にH・C・パンフリーらが高速カメラで水滴衝突音の音源が閉じ込められた泡であることを確かめ、2018年にはケンブリッジ大学のフィリップス、アガーワル、ジョーダンが泡の振動を直接観測して、空気中の「ポチャン」も同じ泡が空洞の底の水面を振動させて生じることを示した。この実験では映像から泡の大きさを測ってミナートの式に入れた理論値7.9キロヘルツに対し、実測は8.6キロヘルツ。式は泡が真球であることを前提にしているため、形のゆがみや容器の壁との相互作用によるずれが出る。
チェーンレター
CHAIN LETTER
「同じ文面を写して送れ」という命令を、文面自身が抱えている手紙。写されるたびに少しずつ変わる。
支持多角形
SUPPORT POLYGON
床や地面に接しているすべての支点を囲んでできる、いちばん外側の多角形。重心をこの内側に保てているあいだは倒れず、外へ出た瞬間に倒れる。接している点そのものではなく、点を結んだ「面」で安定性を考えるのが要点で、椅子・脚立・三脚のほか、二足歩行ロボットの制御でも基本の指標になる。支点が正n角形に等間隔で並んでいる場合、余裕は向きによって違う。脚が張り出している向きは脚の長さいっぱいまであるが、脚と脚のあいだ(辺の中点の向き)はそれより短く、中心からの距離は脚の長さのcos(π/n)倍にとどまる。3本で0.500倍、4本で0.707倍、5本で0.809倍、6本で0.866倍、10本で0.951倍。人が体を預ける向きは選べないため、安定性はこの「いちばん短い向き」で見ることになる。本数を増やせば多角形は円に近づくが、1本増やしたときの伸びは急速にやせ、4本から5本で約14%、5本から6本では約7%、6本から7本では約4%しかない。1.000倍には永久に届かず、届いたときはもう脚ではなく円盤である。なお実際の椅子はキャスターが首を振るため接地点が動き、多角形の形も座るたびに少し変わる。日本のJIS S 1206はこの多角形を直接測るのではなく、隣り合った二つの支点をストッパで止めて荷重を加え、転倒の有無を記録する方式をとっている。
マンデラ効果
MANDELA EFFECT
多数の人が、事実と異なる同一内容の記憶を共有している状態を指す通称。個人の思い違いではなく、思い違いの中身まで揃っている点が特徴とされる。名前の由来は南アフリカの元大統領ネルソン・マンデラで、2009年、米国アトランタのポップカルチャーイベント「ドラゴンコン」の会場で、超常現象を扱う書き手フィオナ・ブルーム氏が「マンデラは1980年代に獄中で亡くなった」という記憶を話したところ、周囲の複数人が同じ記憶を持っていたことによる。ブルーム氏は2010年に専用サイトを開設して事例を集めた。マンデラ氏の実際の没年は2013年12月5日で、1990年に釈放され1994年に大統領へ就任している。学術用語として生まれた語ではなく、出発点が超常現象の側だったため「並行世界の書き換えの証拠」といった説明とともに広まった経緯がある。2022年には視覚版の実験が査読誌 Psychological Science 33(12) に掲載された(Prasad & Bainbridge)。有名なロゴ・キャラクター40画像について、正しい版と細部を作りかえた2版を1組で提示したところ(実験1・100人)、多数派が本物を外し、しかも同一の誤答へ集中した画像は7枚。C-3PO、フルーツ・オブ・ザ・ルームのロゴ、おさるのジョージ、モノポリーのおじさん、ピカチュウ、フォルクスワーゲンのロゴ、ウォーリーが該当した。視覚的な注意の差や出回っている画像の偏りでは説明がつかず、記憶から描かせる課題(実験4・50人)でも同じ誤りが自発的に現れている。2024年にクリアラー・シンキングの追試プロジェクトが389人で実験1をやり直し、再現している(条件を満たしたのは8画像)。なぜその画像で誤りが揃うのかは解明されていない。
Uの三角形
TRIANGLE OF U
アブラナ属(Brassica)の主要6種の類縁関係を、1枚の三角形で表した図。三角形の頂点に基本となる3つの種を置く。B. rapa(記号AA・2n=20/ハクサイ、カブ、コマツナ、ミズナ、チンゲンサイ、ノザワナなど)、B. nigra(BB・2n=16/クロガラシ)、B. oleracea(CC・2n=18/キャベツ、芽キャベツ、ケール、ブロッコリー、カリフラワー、コールラビなど)の3つ。各辺の上には、頂点の2つが合わさってできた種が並ぶ。B. juncea(AABB・2n=36/カラシナ、タカナ、ザーサイ)、B. napus(AACC・2n=38/セイヨウアブラナ、ルタバガ)、B. carinata(BBCC・2n=34/エチオピアガラシ)。染色体数も20+16=36、20+18=38、16+18=34と一致する。示されたのは1935年、Japanese Journal of Botany 第7巻389〜452ページに載った論文で、著者名の表記は Nagaharu U。禹長春(1898〜1959)で、東京に生まれ日本で学び、農林省の農事試験場でアブラナ属を研究した。同じ論文は B. rapa と B. oleracea を交配して B. napus を実際に作り出したことも報告している。90年前の枠組みだが現在も現役で、2022年に The Plant Cell へ載った B. carinata のゲノム解析論文は題に「the final piece of the Triangle of U」と入れている。なおダイコンは同じアブラナ科でも属が異なり(Raphanus sativus)、この三角形には入らない。
ダミーテキスト
DUMMY / PLACEHOLDER TEXT
まだ原稿が入っていない段階で、レイアウトや書体の見え方を確かめるために流し込んでおく仮の文字列。プレースホルダーテキストとも呼ぶ。目的は「読ませないこと」にある。意味の通る文章を置くと、見る側が版面ではなく内容を読んでしまい、字間・行間・組みの判断が狂うため、あえて読めない文字列を使う。英語圏の標準は「Lorem ipsum dolor sit amet...」で始まるラテン語風の一段落で、参照元サイトの説明によれば1966年、レトラセット社の転写シート用に、ロンドンのセント・ブライド印刷図書館の司書ジェームズ・モズリーらが1914年刊のキケロ『善と悪の究極について』(H・ラッカム訳)の一部を崩して作ったものとされる。よく使われる標準版は69語で、うち41語はキケロの原文と綴りが完全に一致し、残る28語も原文の語の語尾を削る・文字を足す・2語をつなぐという操作で作られている(FUN編集部による集計)。冒頭の Lorem は単語ではなく、原文 dolorem が34ページと36ページの改ページで分断された後半にあたる。日本語組版では「あああ」「ダミーダミー」やいろは歌、意味を成さない漢字の並びなどが同じ役割を果たす。1987年に Aldus PageMaker へ収録された際の打ち間違いがそのまま残り、consectetuer(e が1つ多い)や nibh、zzril といった綴りが今も流通している。
地下結実(ジオカルピー)
GEOCARPY
植物が地面の下で果実を発達させ、熟させる性質。根や地下茎が貯蔵器官として太る芋類とは違い、花のあとにできる果実そのものが土の中にある状態を指す。代表例はラッカセイで、地上で開花・受粉したのち子房の付け根から子房柄(英語ではペグ)が下へ伸び、地面に突き刺さって土の中3〜5センチでさやを作る。刺さるのが先、ふくらむのが後という順番になる。地下で開花する性質(geoflory)とあわせると、少なくとも171種・89属・33科で観察されていると英国キューガーデンが2023年6月に述べている。アフリカ原産のバンバラマメや牧草のジオカルパ・クローバーも同じ性質を持ち、ヤブマメの仲間は1株で地上果と地下果を両方つける(両性果性=amphicarpy)。2023年には花も実もほぼ全部地下でつけるヤシがボルネオで新種記載された。なぜ地下なのかは決着しておらず、捕食を避けるためという古典的な予想に対し、野外では地下の果実の方が食害率が高かったという報告もある。
陳述副詞
MODAL ADVERB
下に決まった形の言い方を要求する副詞。呼応の副詞、叙述副詞とも呼ばれる。「決して〜ない」(打ち消し)、「たぶん〜だろう」(推量)、「もし〜なら」(仮定)、「まさか〜まい」のように、副詞と文末の述べ方がセットで働く。ふつうの副詞は後ろが肯定でも否定でも構わないが、この種の副詞は言い出した時点で着地点をほぼ指名してしまう。やっかいなのは、その指名の関係が固定ではなく時代とともに動くこと。「決して」は明治以前には打ち消しを伴わない使い方もあり、組み合わせのほうが後から固まった。副詞「全然」は江戸後期の借用当初、肯定にも否定にも付いたが、昭和前期に打ち消しとの結びつきを強め、戦後にまた肯定を伴う形が現れている。呼応の副詞という枠の立て方や、どの語を含めるかには研究者ごとの差がある。
立体商標
THREE-DIMENSIONAL TRADEMARK
商品そのものや包装・容器の立体的な形状を、出所を示す目印(識別標識)として保護する商標の類型。社名やロゴのような平面の文字・図形だけでなく、「かたち」自体に権利を与える。日本では平成8年(1996年)の商標法改正で「商標」の定義に立体的形状が加えられ、1997年(平成9年)4月1日から制度が始まった。それ以前、形の保護はおもに意匠(デザイン)の領域だった。両者の違いのひとつは寿命で、意匠権には存続期間の上限があるのに対し、商標権は更新を続けるかぎり切れない。ただし形なら何でも登録できるわけではなく、商品の機能を果たすために必要なだけの形は、一社の独占が競争を妨げるとして認められにくい。長く使われた結果、その形を見ただけで出所が分かると評価されることが登録の鍵になる。食パンの袋を留めるバッグ・クロージャーも立体商標として登録されていると製造元は説明している。
経路依存
PATH DEPENDENCE
過去に起きた小さな偶然や初期の選択がそのまま固定され、後からより良い選択肢が現れても乗り換えられなくなる現象。「今ある形は、最適だから残ったとは限らない」という見方を支える考え方として、規格・制度・レイアウト・商習慣などを語るときに使われる。広く知られるきっかけは、経済学者ポール・A・デヴィッドが1985年に発表した論文「Clio and the Economics of QWERTY」で、キーボードのQWERTY配列を代表例として論じた。ただしこの例については、代替配列がQWERTYより明確に優れているという厳密な証拠は乏しいとする反論(スタン・リーボウィッツとスティーヴン・マーゴリスによる1990年の「The Fable of the Keys」)があり、決着はついていない。概念自体はデヴィッド以前から技術史・進化経済学で議論されており、QWERTYは出発点ではなく最も有名な例にあたる。
虹色素胞(イリドフォア)
IRIDOPHORE
魚類・両生類・爬虫類などの皮膚にある色素細胞の一種。グアニンの結晶板を規則正しく積み重ね、光の干渉で色を出す。色素そのものの色ではなく結晶の並び方(周期)で反射する波長が決まる構造色で、間隔が狭ければ青、広がれば黄・赤の側へ寄る。シャボン玉やタマムシの翅と同じ原理。カメレオンでは皮膚の浅い層の虹色素胞がこの格子間隔を能動的に変えて体色を切り替えていることが、2015年のNature Communications掲載論文(Teyssier et al.)で報告された。同じ研究では、より深い層に大きな結晶をもつ虹色素胞があり、近赤外線をよく反射することも示されている。ただし構造と機能は分類群によって差があり、上記はパンサーカメレオンでの報告。
未確認動物学
CRYPTOZOOLOGY
存在が確かな物証で裏づけられていない動物を対象にする分野。ギリシャ語の kryptos(隠された)と動物学(zoology)を合わせた造語で、対象の生きものは「クリプティッド」と呼ばれる。ネス湖の怪物、ビッグフット、ツチノコなどが代表例。広まったのは1950年代で、ベルギーの動物学者ベルナール・ユーヴェルマンスとスコットランド生まれの生物学者アイヴァン・T・サンダーソンが中心にいる。語を最初に使ったのがどちらかについては説明が食い違っており、サンダーソンが1940年代前半に用いていたとする説とユーヴェルマンスに帰する説がある(諸説あり)。ユーヴェルマンスの『On the Track of Unknown Animals』(仏語版1955年・英語版1958年)が初期の代表作。学術分野としては認められておらず、疑似科学に分類されることが一般的。
ガス置換包装
MAP
密封した包装の中の空気を吸引・排気し、代わりに窒素や二酸化炭素などの不活性ガスに置き換えて閉じる包装技術。英語の Modified Atmosphere Packaging から MAP とも呼ばれる。乾いた空気の体積比は窒素が約78%、酸素が約21%で、狙いは気体を入れること自体ではなく酸素の割合を下げることにある。油脂の酸化や微生物の繁殖を抑え、風味の保持と日持ちの延長につながる。ポテトチップスなどの油菓子では窒素に置き換えるとともに袋を膨らませ、気体のクッションとして中身を割れにくくする役目も持たせている。カット野菜・サラダ・総菜・コーヒー・チーズなどにも広く使われる。
匁
MONME
尺貫法における重さの単位で、1匁=3.75グラム。1貫の1000分の1にあたり、1貫は1891年(明治24年)の度量衡法でキログラム原器の質量の4分の15倍(3.75kg)と定義された。もとは中国から伝わった銭貨「1文銭の目方」を表す言葉とされる。1951年(昭和26年)の計量法で取引・証明への使用は禁じられたが、真珠の質量の計量に限って認められており、国際的にも「momme」として通用する。現行の五円黄銅貨の量目3.75グラムはこの1匁と同じ数字だが、1匁にそろえる意図があったことを示す公的な説明は確認できていない。
女房詞
NYOBO-KOTOBA
室町時代初期ごろから宮中や院に仕えた女性「女房」たちが使い始めた、主に衣食住に関する隠語的な言葉。ものごとを直接言わない上品・婉曲な言い換えで、頭に「お」を付ける型(田楽→おでん、水→おひや)と、頭の一音に「文字」を足す文字詞の型(杓子→しゃもじ、ひだるし→ひ文字→ひもじい)がある。応永27年(1420年)ごろの『海人藻芥』などに記録が残る。のちに武家・町家へ広まり、多くが現代の日常語として定着した。
しゃべくり漫才
SHABEKURI MANZAI
衣装も小道具も使わず、途中で役に入ることもせず、二人の掛け合いだけで進める漫才の型。ひとことで言えば立ち話で笑わせる漫才で、題材は日常の雑談や時事が中心。センターマイクの前から動かないのが基本とされる。対になるのが「コント漫才」=会話の途中から役柄に入って場面を演じる型(役に入る合図を符牒で「コントイン」と呼ぶとされる)。創始は横山エンタツ・花菱アチャコとされ、1980年代の漫才ブーム以降は正統派と位置づけられることが多い。ただし定義は厳密ではなく、ナイツの塙宣之は「あえて言うならば、しゃべくり漫才とは日常会話だと思います」と述べている。
フルート
FLUTE
段ボールの中しん(中に挟まれた紙)の波形部分を指す呼び名。つづりは楽器のフルートと同じ flute。段ボールはこの段の高さで区別され、種類は30cmあたりの段の数で決まる。全国段ボール工業組合連合会の一覧ではA(34±2段・4.5〜4.8mm)、B(50±2段・2.5〜2.8mm)、C(40±2段・3.5〜3.8mm)、E・F・Gの6種類が示され、JISが規定するのはA・B・Cの3種類。段の高さ順はA・C・Bで、記号のアルファベット順とは一致しない。横から見ると三角形が連なるトラス構造になり、紙が少なくても潰れにくい。
バックロニム
BACKRONYM
先に語や名前があり、あとから各文字に合う言葉を当てはめて作られた、逆向きの頭字語。backward(後ろ向き)とacronym(頭字語)を掛け合わせた造語で、1983年11月のワシントン・ポスト紙の造語コンテストで紹介された「bacronym」が初出とされる。頭文字から語を作る本来の頭字語と順序が逆のため、由来の説明としては事実に反することが多い。Wi-Fiに後付けされた「Wireless Fidelity」が代表例で、名付けを取り仕切った当人が「意味はない」と明言している。
アンパサンド
AMPERSAND
記号「&」の英語名。形は1世紀の古ローマ筆記体でラテン語et(and)のEとTを重ねた合字が起源だが、名前は別の場所で生まれた。19世紀の英語圏の教室でZの次に27番目としておまけで暗唱され、単体の文字を示す作法「& per se and」が早口で崩れて定着した(1837年までとされる)。名前と形は別々の時代・理由で生まれている。
ランドルト環
LANDOLT RING
視力検査で使う、一部が開いた「C」の形の視標。名前はアルファベットのCではなく、考案者であるスイス生まれ・フランスで活躍した眼科医エドムント・ランドルト(1846〜1926)に由来する。1888年に発表され、1909年ナポリの第11回国際眼科学会で国際標準視標に採用された。検査では文字を読むのではなく、輪の切れ目の向き(上下左右)を見分ける。「5分1分角の原理」により、視力1.0の切れ目は検査距離5mで視角1分=約1.454mm。日本(JIS)は扱いやすく直径7.5mm・線幅1.5mm・切れ目1.5mm(外径:太さ:切れ目=5:1:1)と定めている。
メタ道具使用
METATOOL USE
道具を、餌などの報酬を得るためではなく、「別の道具を手に入れるため」に使うこと。道具で道具を取る、という入れ子の使い方で、目先ではなく一手先を見た行動とされる。ニューカレドニアガラスが、短い棒で石を取り出し、その石でさらに別の仕掛けを動かして長い棒を得る、といった多段のパズルを解く例で知られる。動物の高度な問題解決の指標のひとつ。
カロテノイド
CAROTENOID
植物・藻・微生物が作る黄〜赤の天然色素の総称。ニンジンのβカロテン、フラミンゴを染めるカンタキサンチン、エビ・サケの赤いアスタキサンチンなどが含まれる。動物は基本的に自分では作れず、食べて取り込む。だから「食べたものの色が体に出る」現象が起きる。フラミンゴが藻やエビを食べてピンクになるのはこのため。抗酸化作用をもつものが多い。
幽霊文字
GHOST CHARACTER
JIS基本漢字(1978年のJIS C 6226、のちのJIS X 0208)に含まれる、典拠のたどれない漢字の総称。地名・人名資料を寄せ集めて字種を選ぶ過程で、どの辞書にも見当たらず読みも意味も不明な字が紛れ込んだ。辞書にだけ載って使われない「幽霊語」をもじった呼び名。1997年の改訂調査で多くは地名などに実在すると判明したが、なお12字が出所不明のまま残り、狭義では同形の先例すら見つからない「彁」1字を指す。Unicodeとの互換性から修正・削除は事実上不可能。
稟議
RINGI
担当者がつくった案を、関係者や上位者へ順番に回して承認をもらっていく、日本の組織で発達した意思決定の仕組み。会議で一度に決めず、書面(稟議書)に順に押印して合意を積み上げる。稟議書の確認欄は下位から上位へ横に並ぶため、書類の上に上下関係が可視化される。「お辞儀ハンコ」が生まれた背景の一つとしてしばしば挙げられる(起源は諸説あり)。
アルファ化
GELATINIZATION
生のでんぷんに水と熱を加えると、粒がふくらんで崩れ、やわらかく消化しやすい状態に変わる現象。糊化(こか)ともいう。米が炊けるのも、カップ麺がお湯で戻るのも、でんぷんがアルファ化するため。即席麺は製造時に一度アルファ化させて乾かし、湯で戻して食べる。冷めて硬く戻る変化は老化(ベータ化)と呼ぶ。
グルー
GRUE
緑(green)と青(blue)を一つの言葉でまとめて表す色を指す、言語学の色彩研究での俗称。二つの英単語を混ぜた造語で、こうした「緑青一語」の言語は世界にそれなりに存在する。日本語の「あお」は、青葉・青りんご・青菜のように緑まで広く受け持つため、その代表例としてよく引かれる。「青信号」も、この括りの名残。
マッスルメモリ
MUSCLE MEMORY
同じ動作を繰り返すことで、意識せず体(指など)が手順を覚える現象。正式には手続き記憶と呼ばれる運動学習の一種。電卓のテンキーやキーボードを見ずに打てるのはこれによる。いったん染みついた配列は、頭で「不合理だ」と分かっていても変えにくく、道具の並びが更新されにくい一因になる。
絵文字(emoji)
EMOJI
気持ちや物事を一つの絵として表す記号。ローマ字の「emoji」は日本語の「絵(e)」+「文字(moji)」に由来し、英語のemotion・emoticonとの類似は偶然。日本の携帯電話で生まれ、Unicodeに採録されて世界共通の記号になった。キーボード記号を並べたemoticon(顔文字)とは区別される。「最初の絵文字」の起点は諸説あり。
硬筆
KOHITSU
鉛筆・ペン・ボールペンなど硬い筆記具で文字を書くこと、またその書写・書道の分野。柔らかい穂先で書く毛筆(軟筆)に対する言葉で、日本では学校の書写教育や各地の硬筆展覧会を通じて親しまれている。より美しく書きたいという実践者の要望が、規格を超えた濃い鉛筆を生む背景にもなった。
民間語源
FOLK ETYMOLOGY
言葉の本当の由来とは別に、後から「もっともらしく」語られる語源のこと。音や字面の似た言葉と結びつけて説明されることが多く、広まりやすいが証拠を欠く。「OK」のギリシャ語説・チョクトー語説などが典型で、定説・有力説・俗説を分けて扱う必要がある。
アポフェニア
APOPHENIA
本来は無関係な物事のあいだに、意味やパターンを見出してしまう心理傾向。偶然の一致を必然のように感じる働きで、トランプの枚数を暦に重ねる話のような、数の一致に後から意味を貼る俗説・後付け説明が生まれる背景にもなっている。
スキューモーフィズム
SKEUOMORPHISM
現実の物の見た目や質感をデジタルのデザインに写し取る手法。フロッピー=保存、ゴミ箱=削除、封筒=メールなど、見慣れた物にたとえて操作の意味を推測しやすくする。実物が消えても絵だけが記号として残ることがある。
ネーミングライツ
NAMING RIGHTS
施設などに企業名・商品名を付ける権利。命名権とも。駅では会社の都合で名前が伸縮するため、「日本一長い駅名」が入れ替わる一因になっている。
草(ネットスラング)
KUSA
笑いを表すネット上の表現。「w」を並べた「wwww」が草の生えた様子に見えることから生まれた名詞・動詞的用法で、「草生える」「大草原」などの派生語がある。普及時期は諸説あり。
アンフォラ
AMPHORA
古代地中海の両手付きの素焼きの壺。ワインや穀物を運び量る容器で、取引の単位にも使われた。16世紀の商業文書では @ がこの単位の略号として使われた例が知られる。
